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訪問看護の仕事が怖いです…訪看の不安はこうやって解決する!

訪問看護師として働き始めて、怖いなと思いました。

 

訪問看護師になって3ヶ月のスタッフから、上記の話を聞くことがありました。

訪問看護の仕事は、利用者さんの居宅に看護師や療法士が一人で伺いサービスを提供します。

特に看護師の訪問を必要とする利用者さんは、慢性疾患のコントロールにおけるサポートが必要な方から重症度の高い方まで様々です。

複数の疾患を抱える方も多く、訪問時の情報収集や対応が病状を左右することもあり得ます。

今回は、訪問看護の仕事が怖いと感じる要因とその解決法について、詳しく解説していきます。

訪問看護師になって間もない新人訪問看護師さんや、これから訪問看護に就職したいと考えている看護師さん、療法士さんはぜひ参考にしてください!

 

 

訪問看護の仕事が怖いと感じる3つの場面

訪問看護師として働き始めると、まずは同行訪問といっていわゆる研修のような期間です。

同行訪問は、先輩訪問看護師とともに利用者さんの居宅に伺い訪問看護を提供します。

事業所によって同行訪問を行う期間はそれぞれ異なりますが、概ね1ヶ月から3ヶ月の期間を設定している事業所が多いです。

同行訪問の期間を終えると、いよいよ訪問看護師としての独り立ちです。

独り立ちして利用者さんの居宅に伺い、先輩訪問看護師と同じように看護を提供しても、以下のような不安を感じることがあります。

 

  • 利用者さんの状態に見落としがあるのではないかと怖くなる
  • 看護師の判断が適切であったかと怖くなる
  • 利用者さんからクレームが出るのではないかと怖くなる

 

では、このような不安は、どのように解決していけば良いのでしょうか。

次項より上記の不安を感じる要因と解決策について詳しく解説します。

 

利用者さんの状態に見落としがあるのではないかと怖くなる

利用者さんの居宅に伺い、体調や自覚症状の観察、バイタルサイン測定やフィジカルアセスメントを行います。

訪問した看護師が観察した症状が重要な情報となるため、観察も責任を伴います。

様々な判断材料をもとに「異常はない」と判断しても、「どこか見落としたのではないか」と不安に感じてしまうことがあります。

このように慎重に利用者さんを観察できる訪問看護師さんは、実は訪問看護に向いている看護師さんが多いです。

しかし、慎重に業務を進めるあまり精神的に疲弊し、訪問看護師に向いていないのではと感じてしまう場合もあります。

 

私が実践した解決法

 

見落としがあるのではないかと怖くなってしまう場合の対処法は、2つあります。

まず1つ目は、訪問前の準備をしっかりと行うことです。

利用者さんの既往歴や現病歴を把握し、それに付随する症状や変化の可能性を予測します。

訪問看護指示書に記載されている疾患だけでなく、他院で治療を受けている疾患についてもケアマネジャーから情報共有されている場合もあります。

予測可能である変化や症状を把握しておくことで、起こり得る状態変化を見落とすことなく観察できます。

2つ目は、同行した先輩訪問看護師や管理者に、こまめに情報共有することです。

自分以外の視点で利用者さんの状況を観察することは、異常の早期発見につながります。

訪問の状況については、自分以外のスタッフや管理者とこまめに情報共有をすることで、不足している点に気がつくことがあります。

また、訪問時に必要なケアが不足していないという確認にもなります。

不安になる部分は抱え込みすぎず、遠慮せずに発信していきましょう。

 

看護師の判断が適切であったかと怖くなる

病院や施設では、その場で状態変化がなくその後に変化が見られた場合に、すぐに患者さんの病室に戻り対応することが可能です。

しかし、訪問看護では週に1回から3回程度の訪問が多く数時間おいて改めて観察しにいくことが難しく1回の訪問時の判断がとても大切です。

このように現場での判断が適切であったか不安に感じてしまうことは、経験年数が増えても感じる不安の一つと言えます。

 

私の実践した解決法

 

看護師の判断が適切であったかと怖くなってしまう場合の対処法は、判断時と判断後の確認を十分に行うことです。

まず利用者さんの居宅で判断をしなければならない場面では、一人で判断することに不安を感じる内容の場合は管理者や先輩看護師に連絡をしてともに判断を行います。

また、疾患における症状変化がある場合には訪問看護指示書を交付している主治医に対応の指示を仰ぐ場合もあります。

状態変化における対応を行った後には、その後の経過を確認することで判断が適切であったか確かめることができます。

電話で状態の確認ができる場合には電話連絡で行いますが、状態を直接観察する必要がある場合には追加での訪問を検討する必要があります。

介護保険で訪問看護を提供している場合には、ケアプランの変更や単位の調整が必要となる場合もありますので必ず担当のケアマネジャーとも連絡相談を行いましょう。

 

利用者さんからクレームが出るのではないかと怖くなる

訪問看護では、利用者さんの居宅に伺うのは基本的には看護師1名です。

そのため、利用者さんや家族への関わりで不備やトラブルがあった場合に個人名を挙げてご意見をいただくこともあります。

特に病院や施設とは異なり、利用者さんの家に上がる仕事であるためマナーや言動には十分配慮して訪問看護を行う必要があります。

丁寧な看護、不備のない看護を心がけていても、様々な要因によってクレームに発展してしまうこともあるのが事実です。

このように、クレームをいただいてしまうのではないかと不安になる看護師さんもいるのではないでしょうか。

 

私の実践した解決法

 

私も、訪問看護師になって利用者さんからのクレームをいただいたことはあります。

利用者さんや家族から直接お話しいただくこともあれば、管理者に連絡がいくこともあります。

クレームに発展するまでには経過があり、日々の訪問での小さな歪みから始まるということを理解しておく必要があります。

私は、利用者さんが何を大切にして、どのような生活を望み、何を不要と考えているのか、身体面の状況と合わせて利用者さんの思いを聴取しています。

利用者さんの希望する療養生活に近づけられるよう支援することで、クレームに発展する歪みを少なくできたように思います。

また、他職種との連携もクレームを予防する一つの方法です。

私たち訪問看護師から見た視点だけでなく、家族やヘルパーさん、デイサービスなどの通所介護での利用者さんの状況を共有することで新たな側面が見えてくることもあります。

利用者さんがどんな人なのか知ることで、クレームやトラブルに発展せずに解決できることが多いです。

利用者さんごとに関わり方は様々で、一人一人の個別性に合わせた生活を大切にすることは在宅療養での支援の楽しみでもあります。

また、利用者さんとの関わりを怖がるあまり看護師側が壁を作ってしまうと、利用者さんも思いを表出できなくなってしまうこともあります。

クレームを怖がらずに、訪問看護師も自分らしい看護の提供してみることをお勧めします。

 

終わりに

今回は、訪問看護の仕事が怖いと感じる場合の解決法について詳しく解説しました。

訪問看護では、一人で訪問することに慣れるまで不安はつきものであると言えます。

しかし、管理者をはじめ先輩看護師や他職種の関係者、医療機関の主治医や相談員など利用者さんをサポートするメンバーはたくさんいます。

誰か一人が全ての責任を担うことはなく、利用者さんにとってより良い療養をみんなで考えていくことで在宅療養は成り立ちます。

当社でも日々利用者さんが安心して在宅療養を継続できるよう、チーム一丸となって訪問看護を提供しています。

訪問看護は怖いものだと一歩を踏み出せずにいる看護師さんは、ぜひ当社の見学会にお越しください。

訪問看護の魅力をたくさん知っていただけると思いますよ。

あなたからのお問い合わせを、心よりお待ちしております。

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