訪問看護の仕事は難しい、というイメージを抱かれる看護師さんは少なくありません。
実際に面接に来てくださった看護師さんからも、「訪問看護は難しい仕事ですか?」と質問をいただくことがあります。
今回は、当社での実際の訪問看護業務の内容を含め、訪問看護の難しいところを解説します!
訪問看護に初めて就職を考えている看護師さんや、転職を検討している看護師さんは、ぜひ参考にしてください。
訪問看護は難しい?

結論から言うと、訪問看護の仕事は簡単ではありません。
しかし、基本的な流れや事業所ごとのルールを覚えてしまえば、看護の手順や留意点は病院や施設と大きく変わりありません。
環境の違いや使用する物品の違いはあるため特殊な領域のように感じてしまう方もいるかもしれませんが、看護の基本は病院や施設と訪問看護とでは概ね変わらないのです。
では、なぜ訪問看護は難しいというイメージが大きいのでしょうか。

厚生労働省の令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によると、全国の看護師の中で、訪問看護に従事する看護師は全体の5%に満たないという結果が出ています。
このように、従事する人数の少なさから、なかなか実際の訪問看護業務の実態が見えにくくイメージが先行してしまう現状があります。
今回は、実際の訪問看護業務の内容を含め訪問看護の難しいところを解説していきます。
訪問看護の難しいところとは?

1人で訪問して1人で判断するイメージがある
上記のように、訪問看護では1人で訪問するため、現場での判断も1人で行うイメージがあるようです。
実際は、主に1人で訪問しますが現場での判断に迷う時には事業所の管理者や主治医、担当のケアマネジャーと相談することができます。
当社では、訪問看護師には専用電話で対応してもらうようにしており、利用者さんの状態変化に対する判断に迷う時には、チームの仲間へ電話やグループチャットで連絡し対応を相談しています。
また、マイナース制度(担当制看護)をとっているため担当看護師が主体となって看護の方針を決定しますが、定期的なカンファレンスを開催しており他のスタッフの意見を募ることができます。
そのため、事業所としてチームでの看護を提供することができ、スタッフも利用者さんも安心してサービスを継続することができています。
他職種との連携が難しい
訪問看護で難しい点として声多く聞かれるのが、他職種連携です。
在宅では、利用者さんに関わるサービス担当者が同じ事業所のみに在籍している訳ではなく、医療機関や居宅介護支援事業所、訪問型サービスや通所型サービスなど様々な事業所を利用して在宅生活を支援しています。
そのため、訪問看護のサービス状況や利用者さんの心身の状態変化を各サービスと共有し連携を図る必要があります。
訪問看護の業務に慣れるまでは、どのように連携を図ればいいのか迷ってしまう看護師さんも多くいます。
当社では、新入職の看護師さんが安心してサービスを提供できるよう看護の提供から医療機関、他事業所への報告・連絡に至るまで、先輩看護師がしっかりとサポートする体制を作っています。
時間内にケアを完結させる必要がある
他職種連携の他に訪問看護で難しい点として聞かれるのが、時間内にケアを完結させる必要があることです。
訪問看護は利用者さんへのサービス提供時間が設定されており、その時間内に全てのケアを終了し退室します。
病院や施設のように何度も利用者さんの元へ足を運ぶことができる場合には、その場で聴きそびれてしまった情報や提供するべきケアを状況によって後回しにすることもあります。
しかし、訪問看護では週に1〜2回の利用の方が多く、その場で情報収集やケアに不足があった場合には翌週に持ち越しになってしまうこともあり得ます。
当社では、新入職の看護師さんは訪問看護業務に慣れるまで先輩看護師と共に、約3ヶ月程度の同行訪問を行っています。
先輩看護師のサービスの様子を実際に見て、利用者さんとの関わり方やケアの実施方法を学ぶことができます。
慣れてきた際には、先輩看護師が見守りする側にまわり、新入職の看護師さんが安心して独り立ちできるようサポートしています。
まとめ
今回は、訪問看護の難しいところを解説しました。
訪問看護は難しいところもありますが、とてもやりがいのある仕事です。
当社では、私たちとともに訪問看護を通して利用者さんの在宅生活を支えてくださる仲間を募集中です。
訪問看護の仕事に興味がある看護師さんは、ぜひお問合せフォームよりご連絡いただければ幸いです。