訪問看護の仕事に疲れてしまいました。
訪問看護師を辞めてしまおうかな、とネガティブな気持ちです。
「訪問看護はゆっくりと患者さんと向き合い、主に体調確認に訪問する」というイメージをもつ方もいらっしゃると思います。
しかし実際は、訪問看護の仕事は簡単ではなく広い知識や柔軟な思考を求められることも多々あります。
そんな中で、上記のように訪問看護の仕事に疲弊してしまう看護師さんも少なくありません。
では、訪問看護の仕事に疲れてしまったと感じた時に、どのように気持ちを切り替えていけば良いのでしょうか。
今回は、訪問看護の仕事に疲れてしまった看護師さんへ効果絶大なリフレッシュ方法をご提案します。
1人で悩まず、ぜひ一緒に解決していきましょう。
訪問看護の仕事に疲れてしまう理由とは?
訪問看護の仕事は、前述したとおり簡単ではありません。
利用者さんを前にして、広い知識や柔軟な思考を求められることも多々あります。
いつも完璧な結果を出すことは、どんなにベテラン看護師であっても難しいと言えます。
なぜなら訪問看護では、病院や施設とは異なり利用者さんの居宅に伺い利用者さんの生活に寄り添う看護を提供するためです。
訪問看護では利用者さんの個別性を重視しており、正解は利用者さんによって異なります。
それが訪問看護の面白いところでもあり、難しいところでもあります。
このように、看護師自身が正解だと考えても、利用者さんにとっては希望していない関わりであった場合には「うまく行かなかった」「自分が間違っていた」と考える看護師さんも多いのではないでしょうか。
このようにネガティブな評価を繰り返すことで、心身ともに疲弊してしまい「訪問看護の仕事は自分には向いていないかも」という考えに至ってしまいます。
では、訪問看護の仕事に疲れてしまった時にはどのようにリフレッシュすると良いのでしょうか。
次項より詳しく解説します。
訪問看護の仕事に疲れた時のリフレッシュ方法3選
訪問看護の仕事に疲れた時には、暴飲暴食に走りたくなる人もいると思います。
しかし、身体を壊すような無茶な飲食は解決には向きません。
この記事を読んでくださっているあなたは、訪問看護の仕事に疲れた現状を解決したいと考えているのではないでしょうか。
以下の3つの方法は、訪問看護師である私が実際に行っているリフレッシュ方法です。
- その1.全く仕事に触れない日を作る
- その2.睡眠時間を十分に確保する
- その3.抱えている思いを違う視点で捉える練習をする
上記の方法を試してみると、より効果的にリフレッシュできると思います。
具体的な方法を解説していきます。
その1.全く仕事に触れない日を作る
訪問看護の仕事は、利用者さんの生活を支える重要な仕事です。
24時間対応を行う事業所も多く、状態が安定しない利用者さんの場合には利用者さんのことが心配で頭から離れないこともあるかもしれません。
このようにオンオフを切り替えにくい仕事であるのも、訪問看護の特徴の一つです。
しかし、自身の健康を維持するためにも仕事とプライベートを分ける時間も必要です。
社用スマホや携帯電話から離れ、全く仕事に触れない日を作ってみると良いでしょう。
オンコール当番以外の日は、敢えて電話やインターネットに触れることのできない環境に身を置いてみるのもリフレッシュするには有効です。
例えばサウナや日帰り温泉でゆったりと過ごしたり、ジムやプールに行って汗を流すのもおすすめです。
そのほかにも美味しいものを食べたり、美しい景色を眺めるのもいいですね。
とにかく一度強制的にオフの時間を作ってみると、頭の中がリフレッシュできて疲れが抜けていきます。
次の仕事の日には、また気持ちを切り替えて臨むことができますよ。
その2.睡眠時間を十分に確保する
疲れが溜まってしまう原因の一つに、睡眠不足があげられます。
訪問看護師の皆さんは、仕事以外に家事育児、介護などを抱えている方も多くいます。
そのため、残業に加えて家のこともこなすとなると、睡眠不足に陥りやすい現状があります。
また、ストレス発散のため深酒をしてしまったり、夜ふかしをしてしまうこともあるのではないでしょうか。
疲れた時には、いろいろなことを完璧に仕上げるのではなく、自身の休息を取ることも考えてみてください。
私は、疲れた時にはその日の最低限のクオリティで仕事や家事を終え、早く布団に入るようにしており7時間睡眠時間を確保します。
また、早朝子どもが起き出す前に1~2時間程度早起きをして仕事をしています。
心身の回復には十分な休息が必要ですが、訪問看護師さんは自身以外を優先してしまう優しい方が多く疲れを溜めてしまう傾向にあります。
自身の役割を十分に発揮するため、しっかりと回復できるよう自己コントロールしていきましょう。
その3.抱えている思いを違う視点で捉える練習をする
訪問看護の仕事に疲弊してしまう要因として、冒頭で記載したとおり利用者さんへのサービス内容や自身の行ったケアについて「うまく行かなかった」「自分が間違っていた」と感じやすい仕事であることがあげられます。
訪問看護の仕事をしている中で、緊張してしまって普段はしないミスをしてしまうことや、利用者さんとうまくコミュニケーションが図れないことで悶々とした思いを抱いてしまうこともあると思います。
訪問看護は利用者さんとの距離が近く個別性の高い仕事である分、利用者さんからの反応がダイレクトに看護師に伝わります。
そのため、訪問看護師はマイナスな反応を直接的に感じ、自信をなくしてしまうことも少なくありません。
このような場合には、抱えている思いを違う視点で捉えてみることで精神的な疲弊を軽減することができます。
これは、コミュニケーション心理学でいう「リフレーミング」という方法です。
例えば、利用者さんからケアについて「Aさんはこうやってくれるのに、Bさんはできていない!」というクレームが出てしまった場合、とても悲しくなってしまうと思います。
しかし、この意見をいただいたことで以下のような良かったところも存在します。
- 今後ケアの統一や知識の向上を図るきっかけになり、事業所全体のスキルアップにつながる。
- 利用者さんの希望を聞くことができた。
- 他の利用者さんでも同じような思いを抱えている可能性があり、応用するとクレームに発展する前に改善することができる。
このように、物事を多面的に見ることで良かった側面も考えられます。
精神的にしんどいと感じた時には、何にしんどいと感じているのか洗い出してみましょう。
物事の良くなかった側面だけでなく、良い側面を挙げてみることで気持ちも前向きになれることが多いです。
このような思考を日々練習することで、心の重みを軽くしてリフレッシュすることができますよ。
それでも前向きになれない場合には無理をしない
今回は、訪問看護の仕事に疲れてしまった際に効果絶大なリフレッシュ方法をご提案しました。
訪問看護の仕事は、簡単な仕事ではありません。
利用者さんの個別性を重視し、制度を駆使して最大限のパフォーマンスを発揮します。
他職種との関わりも多く、いろいろなところに心配りが必要です。
簡単な仕事ではないため、疲れてしまうことは当然です。
ですから、「事業所の中で自分だけできていないのではないか」と悩まず、休憩しながら一歩ずつ進んでいきましょう。
今回の記事のようにリフレッシュする方法を試してみても気持ちが晴れない場合は、無理をせず管理者や先輩看護師に相談してください。
場合によっては仕事量の調整や、休みや受診が必要なこともあります。
どうぞご自身のことも大切に、訪問看護の仕事を楽しんでくださいね。
当社では一人一人に合った働き方をご提案させていただいています。
訪問看護の仕事に興味のある看護師さんは、ぜひお気軽に見学にいらしてください。