Nアート訪問看護ステーション

看護師が行うヨガ講師をする理由。企業におけるセルフケアとヨガ。看護師とヨガ。

5月の定例ミーティング後、短時間のヨガを行いました!!それぞれ訪問スケジュールがあるので、ほんの20分ほどです。未経験のスタッフがほとんどですが、皆さん積極的にご参加くださっています。

 

企業で健康経営をしていく時代になってきました。労働時間の短縮やフレックスタイム制、健康診断、健康食の提供など様々ですが、運動習慣の確保に着目する企業も増えてきているようです。

 

たまたま、私は、趣味で行っていたヨガに魅了されたのですが、メンタルヘルスに役立つことを体感し、伝える側の人になりたいと資格取得を目指しました。看護師として働きながら、2021年にRYT200を修了しています。これは、多くのヨガの先生方が保有されている資格です。私は、看護が好きなので、看護職としてのお仕事は継続しながら、予防医学や健康習慣、コミュニティづくりの取り組みの一環として、ヨガをお伝えさせいただいています。

今日は、多くの看護師さんにも心身にリフレッシュする時間を持つきっかけになればと、看護師の立場でヨガをすることの良さについてお伝えいたします!

 

勤務施設の体制にもよりますが、看護師の仕事は、やりがいはとても大きい反面、ストレスを感じやすいです。

公益社団精進日本看護協会でも、看護師特有のストレスとして、下記のような特徴を挙げています。

  • 仕事内容による緊張感(人命に関わることなど)
  • チーム医療に関すること
  • 労働環境(タイムプレッシャー、時間外労働、交代勤務で生活が不規則になる)
  • 患者、家族関係に関すること

などが挙げられています。

 

また、新型コロナウイルスが蔓延し始めた際、看護職の心身のストレスの大きさは、メディアでも何度も取り上げられました。そして、同協会は、『新型コロナウイルス禍における看護職へのメンタルヘルス・ケア』を発表しています。とても、ボリュームのある資料ですが、自身の置かれている環境を客観視でき、私自身は俯瞰するきっかけになりました。ここで、一般的なストレスコントロールの4Rを提唱しています。

  1. Recreation レクリエーション、気分転換(酒、タバコ、激しい運動は除く)
  2. Rest レスト、休息(意図的に体を休める)
  3. Relaxation リラクゼーション、くつろぎ(神経を休める、歌う、ヨガ、アロマ、呼吸法など)
  4. Retreat リトリート、転地療法

 

そもそもヨガを学びたいと思ったのは、私も精神疲労が強かった経験がありました。そして、上記を読んだ時に、自分が学んだことを、やはり生かさないといけない!と感化されました。

実際に、ヨガを看護職員におこない、効果検証した研究(寺岡 征太郎氏、和洋女子大学 看護学部、日本看護協会認定 精神看護専門看護師、東京都看護協会 新型コロナウイルス感染症対策プロジェクト / メンタルサポートアドバイザー)では、『精神疲労の軽減と、腰痛や月経にまつわる症状の軽減に役立つ』ことを示唆しています。

 

一般的に、ヨガの効果としては、

  • リラックス、心が落ち着く、ストレスが減る
  • 集中力が向上する、思考がクリアになる
  • 筋力アップ、代謝アップ、身体のバランスを整える
  • 柔軟性が上がる
  • マインドフルになり、幸福感が持ちやすくなる

などが挙げられています。

 

看護職は、『患者さんのため』『家族のため』、を思い、そこにやりがいを持つ方が多く、そしてチームワークといった対人関係の円滑を求められ、【他人軸】になりやすく、【自分軸】を持ちにくくなる気がします。

それは、看護観や、一生懸命看護に励むこととは、また別な問題なように、私は感じています。

それが、いいとか、悪いとかいうことではなく、人のためばかりでは、疲弊してしまう気がしませんか?そして、ケアを提供する人のコンディションが整っていないとどうなるでしょうか??

  • 身体の不調をきたす
  • 身体の不調から、精神的な不調をきたす
  • 疲労からインシデントが増えてしまう
  • より良いケアが提供できない
  • 円滑なコミュニケーションが計れず、患者さんのケアに影響する

など、身体的問題、精神的問題、患者さんやご家族に関わる問題、対人関係問題の悪化など生じてしまうことは想定できます。

それをわかっていても、看護師は、日々、目の前の仕事に邁進するのです。

そして、不規則勤務があるため、そのバランスが特に取りにくいです。

 

 

心身ともに、疲弊していた当時の私は、実際にヨガに救われました。溜め込んでいたこと、うまくできず悩んでいたこと、やりがいはあるのに、身体がついてきてくれないこと、、、。まさに、ジレンマです。そんな夕立の黒い空のような気持ちがあったことに気づけた瞬間でした。

現代は、情報に溢れています。そして、競争や人と比べて生きている人が多いように思います。社会的にも、自分軸を持ちにくいのです。

自分軸を持つには、まず自分の状態に気づくことが必要です。

意識的なリラックスタイム、自分のために何かをする時間、人と比べない時間、内観する時間を、ヨガでは全てもて、先に述べた、ヨガの効果をもたらしてくれます。

 

 

どんなに、頑張っていても報われないことはあります。対人関係であれば、不本意なこともあります。

ですが、自分の内側にきづき、そこに戻って来られる場所があれば、また自然と内側から、活力や閃きは出てきやすいです。出てこない時は、本当に疲れているから、お休みをたくさん取ってあげて大丈夫です。

そして、自己の気づきが「私なんであぁ言ったんだろう?」「あの方は、こういう思いだから、受け入れないのかな?今度聞いてみよう」と自然と目の前の人に優しくなれます。

 

 

とはいっても、私も右往左往はしやすいです(笑)ですが、それだけ、考えようとしているからかな?と、自身の頑張りにキチンと○をつけられるようになってきました。そして、右往左往するのは、私の中では、ヨガの練習の時間が持てていない時です。

 

ヨガでなくてもいいですが、ヨガがなぜ良いかというと、

やはり呼吸法にあります。そして慣れればポーズも自分でできてしまいます。

 

電子機器、勤務体制、対人関係などで、自律神経が乱れがちな現代で、いわゆる交感神経が高まりすぎ、副交感神経が低すぎると、

不眠、めまい、食べ過ぎ、食べなさすぎ、便秘、ホルモンバランスが崩れるなどの不調が起こってしまいます。

呼吸は、唯一、自律神経が司る運動で、自分でコントロールできる動作です。

心臓の動き、血圧、唾液や消化液の分泌といったものは、自分でどうしようもありませんが、呼吸の回数と深さ、ペースだけは自分でコントロールできます。

緊張した時、(ドキドキしている時)深呼吸しましょうというのは、私たちが、呼吸をコントロールできるものだと知っているからです。

そこにポーズが加わると、筋肉の柔軟性が向上し、姿勢が改善し、臓器の位置や血流が増加し、スッキリしやすくなります

 

 

継続することで、スタッフの皆さんの心身の調子がより良くなられたらいいなと、願いながら努めさせていただきます♡

そして、それが利用者様やご家族様へのより良いケアに繋がるきっかけの一つになればなと思います。

 

ご興味がある方は、定例ミーティングの見学の時に、よかったらご参加くださいね♡長々とお読みくださってありがとうございました!