「訪問看護は体調や状態が悪くなったときに利用するものですよね。」
このように認識されている方は少なからずいらっしゃいます。
しかし、実は訪問看護は体調や状態が悪くなってから利用することが全てではありません。
訪問看護を早期利用することのメリットについて、今回は詳しく解説していこうと思います。
訪問看護の利用について現状では必要ないとお考えの方や、訪問看護の利用についてお調べになっているケアマネジャーさんはぜひ参考にしてください。
訪問看護の早期利用のメリットとは?
訪問看護は医療機関に分類され、在宅療養をする利用者さんに対し主治医と連携して治療を行います。
また、生活をする上での体調管理や介護の支援も行います。
病気の悪化により在宅での医療的な支援が必要になった場合や、寝たきりの状態に近くなり介護量が上がった場合に訪問看護のご依頼をいただくことが多いです。
いずれも共通しているのが、「体調や状態が悪くなったため依頼をした」ということです。
実は、訪問看護は主治医の訪問看護指示書の交付があれば、体調や状態が悪くなくても利用することができます。
むしろ、身体症状が明らかになる前から利用することで、利用者さんにとってメリットが大きいと言えます。
体調や状態が悪くなる前から訪問看護を早期利用することのメリットは以下のとおりです。
では、具体的にどのように訪問看護を利用することができるのか解説していきます。
服薬や栄養摂取などの工夫により病気の悪化を予防・コントロールできる
訪問看護の介入により、服薬や栄養摂取について的確に助言し、利用者さんの抱える病気の悪化を予防することができます。
病気は悪化してから治療を始めるのでは回復までに時間がかかります。
また、病気が悪化してからでは、元の状態まで回復できるとは言い切れません。
そのため、病気による症状が出現する前から生活習慣に予防を取り入れておくことが大切です。
症状をコントロールしていく際にも、正しい知識を持つことや生活習慣に取り入れる工夫が重要です。
訪問看護師は利用者さんの生活状況や認知面、介護力などを総合的に観察しお一人お一人に合った病気の予防や症状のコントロール方法をご提案することができます。
そのため、訪問看護を早期から利用するメリットは大きいと言えます。
状態変化に早期に気づくことができる
訪問看護師は、利用者さんの身体症状や生活状況から些細な変化にも注意を払って支援しています。
そのため、利用者さんの状態変化に早期に気づくことができ、入院が必要な状況になる前に治療を開始することができます。
「入院せずに家で過ごしたい」と希望される利用者さんはたくさんいます。
在宅療養を長く続けるためには、前項であった予防や症状コントロールに加え、異常の早期発見により重篤な悪化を防ぐことが大切です。
異常の早期発見をするためには、平常時の状態を知ることが重要です。
訪問看護を安定した時期から導入することは、異常の早期発見につながるのです。
病気の進行を予測して意思決定をすることができる
利用者さんの抱える病気を、可能な限りコントロールして悪化させずに経過していても、病気の進行はあるものです。
訪問看護師は、病気の進行に合わせ今後を予測して必要な情報提供を行います。
今後予測される状況を踏まえ、利用者さんが希望する生活や過ごし方を叶えるためにどのような支援が必要であるかを考えます。
利用者さんの希望や思いを医療機関やケアマネジャーさんに橋渡しする役割もあります。
訪問看護を早期に導入することで、利用者さんとの関係性を確立し、利用者さんからより具体的な希望を聴取し共有することができます。
状態が変わってから今後のことを考えるのではなく、利用者さん本人の希望をしっかりと聴取し、ご家族が可能な範囲の希望であるのかをすり合わせしていく必要があります。
利用者さんの希望に沿った支援を慌てずに計画していくために、訪問看護の早期利用は有益であると考えます。
まとめ
今回は、訪問看護の早期利用におけるメリットについて解説しました。
訪問看護の早期利用のメリットは以下のとおりです。
訪問看護は体調が悪化してから導入されることが多いですが、実は早期から導入することで多くのメリットがあります。
現状で訪問看護が不要とお考えの方も、ぜひ訪問看護の利用について再度検討してみてください。
「こんな場合は訪問看護が使えるの?」という疑問にもいつでもお答えしています。
在宅療養でお困りのことがある場合には、ぜひ当社までお気軽にご連絡いただけると幸いです。