訪問看護は、利用者さんの住む自宅や施設に看護師が訪問して看護を提供する仕事です。
利用者さんの生活する環境は、病院とは異なり使用する物品も工夫が必要なこともあります。
今回は、現場で使える訪問看護の便利グッズをご紹介します。
訪問看護に初めて従事する看護師さんは、ぜひ訪問看護の便利グッズを通して訪問看護の現場をイメージしてみてくださいね。
訪問看護の便利グッズのアイデア5選
No1,点滴をするなら定番のS字フック!
訪問看護では、利用者さんの居宅で点滴を実施することがあります。
病院と同じように点滴架台を使用する場合もありますが、急な点滴開始だと間に合わないこともあります。
そんな時には鴨居やカーテンレール、衣類掛けを利用して点滴架台の代わりにします。
S字フックやハンガーを利用して薬剤をぶら下げ、点滴を滴下します。
場合によって点滴セットのみの長さでは足りないこともあるため、延長チューブを使用したり、S字フックやハンガーを複数連ねて長さを調節することもあります。

No2,服薬管理には欠かせないジッパーバッグ
ヒートの薬剤をお薬カレンダー等にセットする際には、バラけてしまうため小さなジッパーバッグを使用することがあります。
ジッパーバッグは100円ショップで購入することができ、さまざまな大きさがあるためお薬カレンダーにあった大きさを選ぶことができます。
また、ジッパーバッグの開口部分に油性ペンで色分けをしたり、ジッパーバッグ本体に文字を書き入れることができるものもあるため利用者さんの視力や認知力に合わせた使い方が可能です。
服薬管理で訪問看護を利用されていた認知症の利用者さんの事例では、ジッパーバッグにお花のシールを貼ることで利用者さんが興味を持ってくださり、定期的な服薬を継続できたことがありました。
個別性の高い服薬管理が実現できたのも、ジッパーバッグのおかげです!

No3,清潔ケア時にはレジャーシートを!
清潔ケアを行う際には、洗面器やバケツにお湯を入れて使用することがあります。
足浴や清拭、陰部洗浄など利用者さんの生活スペースや寝室で実施することが多く、床を濡らさないように注意が必要です。
そんな時には小さめのレジャーシートをさっと敷いて、防水することをお勧めします。
万が一水が跳ねても、レジャーシートの上であれば片付けも簡単です。
また、きれいに拭いてしっかりと乾かしておくことで繰り返し使用できるため、コストパフォーマンスにも優れています。
持ち運びも軽くコンパクトにたためるため、訪問バッグに忍ばせておくと良いでしょう。

No4,難聴の方との会話時に活躍するコミュニケーションボード
訪問看護を利用する方は、ご年齢を重ねた方も多くいらっしゃいます。
聴力の低下により看護師からの説明を聞き取ることが難しい方もいます。
そのため、書いて消せるコミュニケーションボードがあると便利です!
特に疾患による症状を聴取する場合には、利用者さんに明確に伝わるように質問する必要があるため、聞き取りやすい話し方に加えて文字で表すことも重要です。
筆談だけでなく、時には「好きな食べ物を描いてください!」とイラストを描いていただいて当てるゲームをしてみると、場が和んで会話が弾むかもしれません。
小さなホワイトボードの場合には、マグネットを用いて手先のリハビリを計画してもいいですね。
このように、コミュニケーションボード1つで何通りもの使用方法があります。

No5,鞄に忍ばせておきたいシャワーボトル代用品
洗髪、陰部洗浄、創部の洗浄などシャワーボトルを使用したい場面はよくあります。
しかし、病院では当然のようにあったシャワーボトルも、在宅ではあまり見かけません。
シャワーボトルの代用として、よく使用するのは空のペットボトルのキャップに穴を開けて作成した簡易シャワーボトルです。
ペットボトルの蓋を集めておき、よく洗浄して乾かし、キリやドライバーで穴を開けて訪問バッグの中に入れておきます。
いざという時には利用者さんの家で飲み終わったペットボトルをお借りし、穴を開けた蓋を装着します。
そのほかにも、100円ショップで売っているドレッシング容器も水圧がかけやすく、しっかり洗いたい部分を洗浄する場合に向いています。

まとめ
今回は、訪問看護の便利グッズについて解説しました。
在宅では使用する物品が限られているため工夫が必要であったり、利用者さんの居宅にあるものを活用させていただくこともあります。
そのため、創意工夫が得意な看護師さんは、訪問看護で活躍できること間違いなしです。
当社では、スタッフみんなで意見を出し合い、工夫をしながら在宅療養をする利用者さんを支援しています。
訪問看護に興味のある工夫が上手な看護師さんは、ぜひ当社までご連絡ください!
また、ほかにも訪問看護の便利グッズやアイデアをたくさん持った看護スタッフが在籍しておりますので、「訪問看護って面白そう」と感じていただけた看護師さんは、ぜひ一度見学にいらしてくださいね。