医師は病気を治療することが使命である。一方で、病気にならないように予防教育をすることも重要ではあるが診療報酬が付いていないためか、積極的ではないようである。貝原益軒の「養生訓」に、医は仁術なりと述べられている。経営的には、医は算術と言われる由縁はなぜだろうか?患者さんがお客様になってしまっているからだろうか? 病気で苦しんでおられる方へ施す医療は崇高である。何故か、精密検査を受けると病気が見つかり、挙句の果ては、重い病気で入院することになると思い込んでいる人もいる。医療することが経営をすることにすり変わった時代はいつからなのか?医療に市場原理を用いたことから過ちがはじまったのであると思わざる得ない。医療関係者は、ナレッジテクノロジスト(知的技術労働者)である。すなわち、自立した職業人でもある。人々が健康で長生きできることが最大の喜びであり、喩え病気になっても最大の治療を提供することが、崇高な使命である。けっして、医は算術であってはならない。
医療の本質
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